すべての株式の内容についての特別の定め

  • 譲渡制限株式(107条1項1号)
    • 定款で規定する事項(107条2項1号)
    • ※定款変更は特殊決議(309条3項1号)
    • ※反対株主の株式買取請求権(116条1項1号)
      • 新株予約権者の買取請求権(118条1項1号)
    • ※※譲渡制限を廃止する定款の変更をすると、取締役の任期は満了する(332条7項3号)
      • 理由:
        • 譲渡制限を廃止することで所有と経営が未分離な会社から、分離した会社になる。会社の前提が変化するので、未分離時代の経営者にはいったん退場いただく趣旨
  • 取得請求権付株式(107条1項2号)
    • 定款で規定する事項(107条2項2号)
    • ※定款変更は特別決議(309条2項11号)
  • 取得条項付株式(107条1項3号)
    • 定款で規定する事項(107条2項3号)
    • ※取得条項の新設・変更に関する定款変更には株主全員の同意が必要(110条)
    • ※取得条項廃止の定款変更は、特別決議で足りる(110条かっこ書・309条2項11号)

 

種類株式

  • 全体の共通事項(原則)
    • 種類の内容・発行可能種類株式数等を定款に定め、登記する(108条2項各号、911条3項7号)
    • 定款変更は特別決議(309条2項11号)
      • 種類株主総会の特別決議(322条1項1号・324条2項4号)
  • 剰余金の配当に関する種類株式(108条1項1号)
    • ※優先株、劣後株等
  • 残余財産の分配に関する種類株式(108条1項2号)
  • 議決権制限種類株式(108条1項3号)
    • ※115条の規制
      • 議決権制限株式が発行済株式総数の2分の1を超えるに至った場合、2分の1以下にするための必要な措置をとらなければならない。
  • 譲渡制限種類株式(108条1項4号)
    • 事後的に設ける場合は、種類株主総会特殊決議が必要(111条2項・324条3項1号)
    • 会社法上の「譲渡制限株式」(2条17号)
      • 107条1項1号
      • 108条1項4号
    • 一種類でも譲渡制限株式でなければ、公開会社(2条5号)
  • 取得請求権付種類株式(108条1項5号)
    • 会社法上の「取得請求権付株式」(2条18号)
      • 107条1項2号
      • 108条1項5号
    • ※取得の対価として他の株式を交付できる(108条2項5号ロ)
    • 取得手続
      • 166条・・・財源規制
      • 167条・・・請求の日に効力発生
  • 取得条項付種類株式(108条1項6号)
    • ※取得条項の新設・変更は株主全員の同意(111条1項)
  • 全部取得条項付種類株式(108条1項7号)
    • 取得手続き
      • 株主総会特別決議で全部取得条項付種類株式の全部を取得できる(171条1項、309条2項3号)。
      • 反対株主による裁判所に対する価格の決定申立て(172条)
    • ※定款変更:
      • 株主総会特別決議(309条2項11号)のほか、種類株主総会の特別決議が必要(111条2項・324条2項1号)
      • ※反対株主の買取請求(116条1項2号)
        • 新株予約権者の買取請求は118条1項2号)
  • 拒否権付種類株式(黄金株)(108条1項8号)
    • 対象事項(108条2項8号イロ)の決議は、株主総会の決議+拒否権付種類株主総会の決議が必要(323条)
    • ※買収防衛策として使える。
  • クラス・ボーディング(108条1項9号)
    • ※指名委員会等設置会社及び公開会社は、発行できない(108条1項ただし書)
      • 公開会社の経営者支配のために濫用されるおそれがあるから
    • ※合併会社、ベンチャー企業に使われる。

 

種類株式の活用

  • 参加型
    • 優先株主が優先配当を受けた後、通常配当も受けられる←→非参加型
  • 累積型
    • ある事業年度に所定の優先配当金額全額の配当が行われなかったら、不足額がよく事業年度に繰り越される←→非累積型
    • ※非参加型かつ累積型かつ議決権制限株式≒社債に近い性質
  • 複数議決権株式
    • A種類株式は1株1議決権、B種類株式は1株2議決権
      • →種類ごとに異なる単元株式数を定める(188条3項)ことで、実質的に実現可能
    • ※友好的な第三者に対し、複数議決権を与えておくことで買収防衛策に

 

属人的定め

  •  非公開会社は、株主ごとに異なる取り扱いを定款で定めることができる(109条2項)
    • 105条1項1号・同項2号・同項3号
  • 定款の新設・変更(廃止は除く)は特殊決議(309条4項)
  • 種類株式扱いとなる(109条3項)