(1)相続による取得

  • 株券不発行会社の相続人(133条2項、規22条1項4号)
    • 株券発行会社において、株券の相続人と称する者が名義変更を要求してきたとき、会社はその者が相続人であるかどうかの調査のために名義書き換えを拒絶できるか?
      • できる
        • 相続の場合、株券所持人の権利推定(131条1項)は働かないため
  • 相続人に対する売渡請求
    • 相続で株式を取得した者に対し、会社に売り渡すよう請求できる旨を定款で定めることができる(174条)
    • 自己株式取得に手続関する相続の特則・・・162条

 

(2)名義書換未了株主

  • 名義書換未了株主を会社側から株主と認め、権利行使させることはできるか?
    • 130条1項の趣旨は、会社の事務処理上の便宜を図るためであり、名義書換は対抗要件に過ぎない。
    • ∴会社側から、名義書換未了の譲受人を株主と認めて、権利行使させることは可能

 

(3)名義書換の不当拒絶

  • 名義書換を不当に拒絶された者は 、会社に対して株主としての権利を行使することができるか?
    • 130条1項の趣旨は、会社の事務処理上の便宜のため
    • とすれば、会社が自ら不当に義務を懈怠したときは、信義則(民1条2項)上、130条1項の適用はない。
    • ∴名義書換を不当に拒絶されたものは、会社に対して株主としての権利を行使することができる。

 

(4)失念株

  • 失念株=株式の譲受人が名義書換請求を失念している場合
    • 会社との関係では譲受人は権利を主張できない(130条1項)
  • (問題)譲受人は、譲渡人との関係で権利主張できないか? 例えば、新株発行を受けることができるのはだれか?
    • 当事者間では、譲受人に新株を引き受ける権利がある。
      • このように解さないと、譲渡人が二重にプレミアムを利得し、不当である。
    • したがって、譲受人は譲渡人に権利主張できる。
      • →譲渡人が新株を受けるのは、形式的には正当だが、実質的には不当
    • ∴譲受人は譲渡人に不当利得返還請求できる。

 

(5)株式担保

  • 略式質
    • 当事者間の合意と株券の交付によって設定される株式質(146条1項2項)
      • 第三者対抗要件は株券の継続占有(147条2項)
    • ※株券不発行会社においては認められない。
  • 登録質
    • 合意・株券交付+株主名簿への記載(148条)
      • 対抗要件は、株主名簿への記載(147条1項)・株券の継続占有(同条2項)
  • 物上代位(151条)